同事件では宮沢さんの家の路地から飛び出してきた男がいる。「これも大きなポイント。飛び出してきた男が犯人なのか、あるいは外で見張りをしていた共犯者なのか、あるいはまったく関係のない、たまたま通りすがった人なのか。飛び出してきた男についても誰だかわからないという状況からすると、やはり警察官がいて建物を確かに保存するということもあるし、犯人が来るかもしれない、共犯者が来るかもしれない、あるいはたまたま通りすがった人がその後どうなったかと、警察に行く前にとかに(見にくる)、そういう感情で立ち寄ることはあり得る。だから、警察官はそこにいるべきだったと思う」と自身の考えを述べた。

 また事件後、土田氏は住民の不安を払拭するために街の防犯カメラを増やすことに尽力した。「千歳烏山の駅まで高性能の防犯カメラを付けている。あの建物の角にも付いている。そのカメラは成城警察署のリモコン室でモニターが見られる状態に、私が署長のときはそうなっていたし、いまでもそうなっていると思う」と解説。

 「だとすれば、リモコン室で担当者がカメラを見ていれば、男が建物に入ったり出てきたりという映像はキャッチできた可能性がある。それが失われてしまっている。そこに警察官がいなかったことが、高校生の肝試しという軽犯罪法違反、書類送致という犯罪を作ってしまった。私は“作ってしまった”と思っている。警察官がいれば高校生10人が肝試しで入るわけないのだから」と、未然に防げた犯罪だと語った。

 さらに今年12月の何者かの侵入についても「建物の中に窓ガラスを割って侵入して、2階に上がった。報道によると、物を動かしたような(ことも伝えられている)。玄関が開いていました。玄関から出たと。ということは、建造物侵入という刑法犯罪。これも警察官がそこに常駐していれば、あるいはカメラをちゃんと見ていれば、犯罪を発生させることはなかった。警察OBとしては本当に残念で致し方ない」と胸中を吐露した。

情報提供先
警視庁成城警察署 03-3482-0110

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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