当初、この事故は「過失致死」として立件、起訴されたが、そんなはずはないと遺族らが署名活動を展開。約2万8000人分を集め地検に提出し、異例の訴因変更が実現した。過失運転致死から危険運転致死罪での起訴となり、1審の大分地裁は、裁判員裁判で危険運転を認め、被告に懲役8年の実刑判決を言い渡した。
文恵さんは「1審の判決の時は(懲役)8年と聞いて、その後の裁判長の話、全く記憶にないぐらい聞けなかった。(求刑12年から)減刑されたことのショックで」と振り返る。
危険運転の認定については、法と市民感覚のズレがたびたび指摘されているが、その主な争点は「危険を制御できたか」の判断だ。法律の概念では、危険とは「制御困難性」とされ、たとえ猛スピードでも危険を制御できているなら「危険運転は適用されない」。判例が積み重なり、このような解釈が定着しているという。私たちが一般に考える、アクシデントに対する対応を指す「危険」とは大きく異なる。
いったい何が判断を分けたのか
