
2026年3月、世界最高峰の戦い「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」がいよいよ開幕します。
今大会、観戦する上で最も注意が必要なのが「ルールの変更」です。MLBで導入され話題となった「ピッチクロック」は適用されるのでしょうか?WBC特有の「球数制限」はどうなっているのでしょうか?
本記事では、2026年大会の最新ルールを初心者にも分かりやすく解説します。
試合観戦中に「今の判定は何?」と迷わないよう、ぜひブックマークしてご活用ください。
目次
- 2026年大会の最大変更点!ピッチクロックと新ルール
- 勝敗を左右する「球数制限」と「登板間隔」の完全ガイド
- 延長戦・コールド・順位決定のルール
- 選手起用に関する特別ルール(大谷ルール・入れ替え)
- ビデオ判定(チャレンジ)の回数と適用範囲
- まとめ
2026年大会の最大変更点!ピッチクロックと新ルール
今大会から、WBCでもMLB(メジャーリーグ)準拠のルールが本格導入されます。
最大の目的は「試合時間の短縮」と「エキサイティングな展開の創出」です。
ピッチクロックの秒数とペナルティ
前回2023年大会では見送られましたが、今大会よりついに「ピッチクロック(投球制限時間)」が導入されます。投手はボールを受け取ってから、以下の時間内に投球動作に入らなければなりません。
- 走者なし:15秒以内
- 走者あり:18秒以内
違反した場合、投手には「1ボール」が宣告されます。
また、打者にも準備制限があり、残り8秒までに打席で構えなければ「1ストライク」となります。緊迫した場面で、この1球が勝敗を分ける可能性があります。
ベースサイズ拡大と牽制制限
「走る野球」を促進するため、ベースのサイズが一辺15インチから18インチ(約45.7cm)に拡大されました。塁間が約11cm短くなるため、盗塁の成功率アップや、クロスプレー時の怪我防止が期待されます。
また、投手の牽制(けんせい)は打者1人につき2回までに制限されます。
3回目の牽制で走者をアウトにできなければ、ボークとなり走者は進塁します。
走者にとっては「3回目は投げにくい」という心理が働き、盗塁のチャンスが増えるでしょう。
勝敗を左右する「球数制限」と「登板間隔」の完全ガイド
WBC独自のルールで最も重要なのが、投手の肩を守るための「球数制限」です。
監督の采配や、ピッチャー交代のタイミングを予測する上で欠かせない知識です。
ラウンドごとの球数上限
試合のステージが進むにつれて、投げられる球数が増えていきます。
| ラウンド | 球数上限 |
|---|---|
| 第1次ラウンド | 65球 |
| 準々決勝 | 80球 |
| 準決勝・決勝 | 95球 |
※補足ルール:
制限球数に達した際、対戦中の打者が打席を完了するまでは投げ続けることができます。
休息日が必要な条件(連投・球数)
投げた球数に応じて、次の登板までに空けなければならない日数(中○日)が細かく決まっています。
| 投球数・条件 | 必要な休息日 |
|---|---|
| 50球以上 | 中4日 |
| 30球以上 | 中1日 |
| 連投(球数問わず) | 中1日 |
たとえ球数が少なくても、2日連続で投げた投手は、翌日は必ず休養をとらなければなりません。このルールがあるため、各チームは「第2先発」と呼ばれるロングリリーフ要員を多数選出しています。
延長戦・コールド・順位決定のルール
試合が長引いた場合や、一方的な展開になった場合の規定も確認しておきましょう。
タイブレークは延長10回から(無死二塁)
9回終了時点で同点の場合、延長10回から「タイブレーク方式」に入ります。
「無死二塁(ノーアウトランナー2塁)」の状態からイニングがスタートします。
打順は前の回からの継続となり、二塁ランナーは前の回の最後の打者が務めます。
いきなり得点圏に走者がいるため、バントで送るか強攻するか、監督の戦術眼が問われます。
コールドゲームの点差規定
第1次ラウンドでは、点差が開いた場合に試合を早期終了させる「コールドゲーム」があります。
- 5回終了時:15点差以上
- 7回終了時:10点差以上
なお、準々決勝ラウンド以降はコールドゲームは適用されません。
どれだけ点差が開いても、9回裏(または勝敗が決する)まで試合が行われます。
選手起用に関する特別ルール(大谷ルール・入れ替え)
今大会の注目ポイントである「二刀流」の扱いと、選手の入れ替え規定について、複雑なルールを整理します。
「大谷ルール」の現状と「野手登板」の制限
先発投手が降板後もDH(指名打者)として試合に残れる、通称「大谷ルール」自体は今大会もルールブックに存在します。
しかし、2026年大会において、大谷翔平選手は前回とは異なり「DH(指名打者)」として選手登録されています。ここには重要なルール上の制約があります。
-
MLB選手の登板制限:
2023年の大会規定では、MLB球団に所属する「野手登録」の選手がマウンドに上がる場合、事前にWBC統括機関(WBCI)の許可が必要となっていました。
現状、大谷選手は「DH」として登録されており、特別な許可を得ない限り、ルール上も先発登板することはできない見込みとなります。今大会は、打撃の軸としてチームを牽引することに集中する可能性が高いです。
予備登録投手(DPP)との入れ替え枠
各チームは、本登録の30人とは別に予備登録投手を設定できます。
ラウンドが進むごと(第1次ラウンド終了後、準々決勝終了後)に、投手2名まで入れ替えが可能です。「1次ラウンド限定の先発」や「決勝ラウンド用の切り札」といった戦略的な運用が見られます。
ビデオ判定(チャレンジ)の回数と適用範囲
審判の判定に異議を申し立てるビデオ判定(チャレンジ)も認められています。
1試合につき2回まで権利があり、判定が覆った(成功した)場合は権利を消費せず、再度使用できます。また延長戦突入の場合、上記とは別に1回のチャレンジ権が与えられます。
ただし、ストライク・ボールの判定はチャレンジの対象外です。ホームランかファウルか、アウトかセーフかといった決定的な場面で使用されます。
また、今季からMLBで導入予定の“ロボット審判”は導入されません。
まとめ
2026年WBCのルールは、MLBのトレンドを取り入れた「スピード感」と、従来からの「選手保護」が融合しています。
- ピッチクロックによるテンポの良い攻防
- 球数制限による継投の綾
- タイブレークによる延長戦のスリル
これらのルールを頭に入れておけば、一球一球の重みがより深く理解できるはずです。
世界一奪還を目指す侍ジャパンの戦いを、新ルールと共に楽しみ尽くしましょう!


