■「見栄とプライド」が招いた転落の果て

廣瀬氏の経歴
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 廣瀬氏は、10代の頃にレディース暴走族の初代総長を務め、その後、覚醒剤の営利目的の所持と使用により2度の収監を経験した。なぜ、そこまで深く犯罪の道へ足を踏み入れてしまったのか。そこには、組織のリーダーとしての歪んだプライドがあったという。

 「10代の時にレディースの初代総長として、見栄やプライドがあった。後輩を連れて飲みに行くのにも、特攻服に刺繍をたくさん入れるにもお金がかかる。そういう時、暴力団のケツ持ちがいて、薬物を気軽に入手できた環境があった。安易に薬物を売買するようになって、稼いだお金はほとんど後輩とか見栄とかのために使ってきた。私の場合は月に200~300万は稼いでいた」。

 この告白に対し、同じく暴走族に身を置いた経験を持つ武井勇輝氏は、当時の特殊な力学を補足する。「自分らみたいな暴走族の人たちは、子どもの時にそういう世界にいたら、まず金を持ってない。ケンカが超強いやつはいるが、金がなければたぶん一番上には立てない。上にいるのは金も持っていてケンカも強いという前提がある」。

 かつての廣瀬氏にとって、組織内での地位を保ち「カッコつける」ための資金源として、薬物売買は手っ取り早い手段になってしまっていた。

■差し伸べた手と、拭いきれない再犯の現実
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