絶対王者の身に何が起きていたのか――。将棋の第51期棋王戦コナミグループ杯五番勝負第2局が2月21日、石川県金沢市の「北國新聞会館」で行われ、藤井聡太棋王(竜王、名人、王位、棋聖、王将、23)が挑戦者の増田康宏八段(28)に114手で勝利。シリーズ成績を1勝1敗の五分に戻したが、対局前に見せた“異変”が話題となった。
午前8時45分の入室時。温度計付きの時計やボディシートを定位置に並べ、ハンカチで手をぬぐうルーティンは普段通り。しかし、その後が違った。静かに目をつむると、複数回うんうんと頷きながら瞑想。一礼して駒箱に手をかけるまで、実に1分以上もの“沈黙”があったのだ。
このただならぬ様子に、解説陣もざわついた。2025年度の棋聖戦五番勝負で藤井棋王と激闘を演じ、この日の解説を担当した杉本和陽六段(34)が「駒箱を開けるまでに間があるのは、藤井棋王はちょっと珍しい。こちらまで緊張感に押されてしまう…」と指摘すれば、聞き手を務めた和田あき女流二段(28)も「いつもと雰囲気が違う」と同調した。
「普段よりも期するものがあるのかもしれない」




