元埼玉県警交通機動隊隊員などで、8年にわたり白バイ隊員を務め、現在はペーパードライバー専門の教習所、フレスタ安全運転教習所を運営する矢久保真氏は、「もともと僕も白バイに長年乗っていた。一緒にやっていた仲間は、本当に誠心誠意やっていた仲間が多かった。こういう報道が一度出てしまうと、非常に残念だなという思いと、絶対に許されない行為だったとすごく思う」と語る。

「例えば(時速)40〜60kmだと、200〜300mの追尾距離を測って、『この車は速度を間違いなく出している』という状況になってから違反と認定する。実際に白バイに乗っている時に、間違いなく速度が速い車の追尾の距離が表示できず、ちょっと悔しい思いというか、本当に危ない違反者を手続きできなかったことがある」(矢久保氏)

 40数年にわたり交通取り締まりの問題を取材してきた交通ジャーナリストの今井亮一氏は、「もともとはこの追尾式取り締まりの測定値(距離)というのは、恣意的に作れるものだ」として、警察内では常識になっていたと指摘する。

「短い追尾や、ちゃんと追尾していないのに、『これぐらいのスピードならよかろう』と、報告書には正しい距離、長い距離を書くことが、普通に行われていたはずだ。それは警察官からも聞いている。今回の報道を見て、全国の交通警察官が、『どうしてこんなことが大事になるんだ』と、みんなびっくりしているのではないか」(今井氏)

 では、なぜそのような不正が常態化していたのか。今井氏によると、「誰も文句を言わない。ほとんど争わない。『宣誓をして拝命した警察官が、見も知らない運転者を罪に陥れるために、偽証罪のリスクまで犯すはずがない。だから信用できる』。この論法でみんな負ける。裁判官がそれなので、安心して追尾式は続けてこられた」という。

にしたん社長「本当に怒りしかない」
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