初めて立った表彰台の頂点からの景色に感動
“運命の一日”となったデイ4の朝、サービスパークに緊張感が漂うなか、勝田はパルクフェルメでライバルのアドリアン・フルモー(ヒョンデ)と遭遇した。1分25秒差で追うフルモーと勝田は、スタート前に笑顔で固い握手を交わし、互いの健闘を誓い合った。 優勝争いの真っ只中にありながら、リスペクトを忘れない2人の粋な光景は、過酷な自然に共に挑むラリーならではのシーン。この大会ではフルモーやヒョンデの関係者が勝田の優勝への期待を口にする場面もあり、勝田の人柄を象徴する場面でもあった。
勝田はその後も冷静なペースコントロールで首位を盤石なものとし、最終ステージとなるSS20「ヘルズゲート2」でついに総合優勝を決めた。念願の表彰台の頂点に立ち日の丸を掲げ、ライバルからも祝福のシャンパンを浴びた勝田。
優勝直後、トヨタイムズスポーツの密着取材に対し、1位と2位の違いを問われると、「正直そんなに変わらないかな、なんて心の中で思っていたんですけど、いざ立ってみると、自分より高いところに立っている人がいないというのを、ふと思って、なんかそこでちょっと色々想いが込み上げてきました」と、声を詰まらせながら、初めて見た頂点の景色について感慨深げに語った。
チームの支えや家族の応援への感謝を口にした勝田は、「これが最初であって最後ではないことを証明して、さらに優勝を稼いでいけるよう頑張る」と次なる戦いを見据えていた。 日本人ドライバーによる34年ぶりの優勝という歴史的瞬間は、日本のモータースポーツファンに大きな勇気と感動を与えることとなった。
(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権2026』/トヨタイムズスポーツ「【現地取材】勝田貴元、涙のWRC初優勝!生き残りをかけた過酷なサバイバルラリーに密着」)

