12月25日の朝、春川さんは警察署に出向き、「元カレがつきまとってくる」と相談。最寄り駅から付いてこられたり、自宅前で待ち伏せされたりすることが、複数回あったという。
警視庁は相談を受けたその日、春川さんの身の安全を守るため、警察官を付き添わせて、自宅に送り届けると、その周辺を歩きながらじっと見つめる廣川容疑者を発見し確保した。
春川さんの写真を削除するよう促しても、廣川容疑者はかたくなに拒否。そしてこの時も刃物を所持していたため、ストーカー規制法違反の疑いで逮捕した。廣川容疑者は当時、「もうストーカー行為はしません。反省はしています。復縁をしたかったのです」と言っていたそうだ。
逮捕からひと月余り。警視庁は、つきまとい行為をやめるよう命じる禁止命令を出すと、検察は略式起訴し、廣川容疑者を釈放した。この時、廣川容疑者は「もう近づきません」と話していたという。警視庁は釈放後も、春川さんと定期的に連絡を取っていた。
春川さんは警視庁の依頼に基づいて自宅に防犯カメラを設置し、1カ月ほどの間、親族の家に避難。さらに警視庁は、勤務先も変えたらどうかと指導したが、春川さんは「仕事は変えたくありません。ポケモンセンターで働くことが夢でした」と話したという。
釈放後、神奈川県川崎市の実家に身を寄せていた廣川容疑者。警視庁は、容疑者の母親に様子を見守るよう依頼し、廣川容疑者にカウンセリングを受診するよう促したが、廣川容疑者本人が拒否したという。そして、警視庁は「取りうる最善の措置を取っていた」としているが、事件は起きてしまった。
容疑者はなぜ大勢の客がいる場所で犯行に及んだのか
