将棋の藤井聡太名人(竜王、王位、棋聖、棋王、王将、23)に糸谷哲郎八段(37)が挑戦する第84期名人戦七番勝負第1局が4月8、9日の2日間にわたり、東京都文京区の「ホテル椿山荘東京」で行われ、藤井名人が糸谷八段に136手で勝利した。4連覇を目指す絶対王者が、挑戦者の独創的な指し回しに冷静に対応し、防衛に向けて大きな先勝を飾った。
本局は、振り駒で先手番となった名人戦初登場の糸谷八段が、いきなり1筋の歩を突き、3手目にも右端の歩を伸ばすという、名人戦の歴史においても極めて異例のスタートを切って幕を開けた。力戦派として知られる糸谷八段ならではの常識に囚われないオープニングに対し、藤井名人も堂々と未知の局面へと踏み込み、序盤から前例のない力戦調の将棋へと展開していった。
1日目から持ち時間をたっぷりと使って積極的な構想を練る糸谷八段に対し、藤井名人は持ち前の深い読みと冷静な判断力で的確に対応。2日目の午後に入り本格的な戦いが始まると、互いの持ち味がぶつかり合う難解な中盤戦を経て、徐々に藤井名人がペースを握り始めた。終盤戦では、苦しい局面に立たされながらも糸谷八段が持ち前の豪腕と粘り強さを発揮し、懸命に食らいつく展開に。しかし、藤井名人の牙城を崩して逆転へと追い上げるには至らず、名人が冷静に凌ぎ切り、最後は隙のない指し回しで挑戦者を投了に追い込んだ。
藤井名人、糸谷八段の終局後コメント




