■「ポストケアラー」が直面する喪失感と健康被害
介護を終えた人へのメンタルケアを行うNPO法人介護者サポートネットワークセンター「アラジン」理事長の牧野史子氏は、「介護が終わった方に訪れるのは喪失感だ」と指摘する。
「親を失った喪失感だけでなく、自分の役割が介護だけだった場合、その役割を失った喪失感もある。仕事をなくし、経済的に不安定で、心身の健康を崩している方が非常に多い」(牧野氏)
さらに、「今の日本では、ケアラー自身のことには注目が集まらず、本人も自分をケアできない。我々が見ている中では、30代や40代の若さで癌になる方も大変多い」と過酷な環境に警鐘を鳴らした。
石橋さんは、過去に母に対して「捨てられるなら捨てたい」と思っていたが、「行政が許してくれない。『誰が面倒を見るのか?』と言われたら私になる。『義務でしょ』と言われる」と苦しかった胸の内を語った。
■「とにかく人と繋がり、『助けて』と伝えてほしい」
