この言葉には、広瀬九段自身の強烈な実体験が裏打ちされている。羽生九段との過去の対戦成績は、羽生九段の26勝、広瀬九段の17勝。王位戦七番勝負では2011年と15年の二度対戦し、いずれも羽生九段の厚い壁に跳ね返されてきた。しかし、2018年の竜王戦七番勝負。大観衆が「羽生タイトル100期達成」を待ち望むという“究極のアウェイ”の中で、広瀬九段はフルセットの死闘の末にシリーズを制し、見事に竜王位を奪取。歴史的偉業を真っ向から阻止してみせたのだ。
圧倒的なアウェイの中で盤面に集中し、結果を出すことの難しさと、それを乗り越えた先に得られるものの大きさを、広瀬九段は誰よりも知っている。「(羽生九段と服部七段は)公式戦での対局数も多くないので、どういう戦型になるか予想がつきにくい。どういう将棋になるかも含めて大注目したい」と純粋な盤上の勝負への期待も口にした。
日本中が注目するレジェンドとの大一番は、まさに本日決着の時を迎える。広瀬九段の言葉には、服部七段に対して『長い棋士人生を見据えた上で、この貴重なアウェイでの戦いを更なる飛躍の糧にしてほしい』という、先輩からの熱い想いが込められたものとなった。
(ABEMA/将棋チャンネルより)




