■「母は『弟が迷惑かけてすいません』と常に謝っていた」
志村氏は自身の経験として、「父親が弟のことを受け入れられず、親族も隠すところがあった。それがきっかけで離婚し、母子家庭で育ってきた。家族が周りに相談して助かったという事例が世の中に溢れていれば、自分も相談してみようというアクションに繋がるが、そうした情報が世の中には少ない。社会側から見ても『家族がちゃんと見ないといけないことだ』と捉えられがちだ」と語る。
また、「弟と2人で出かけた際、日本では周囲が必ず私に話しかけてくるが、イギリスやアメリカでは弟に対して1人の人間として人権を尊重し、当たり前に話しかけてくる。日本はまだ、家族がこの子の面倒を見るものだという空気感をどこに行っても出してしまう現状がある」。
さらには、「母親が私の小学生時代、外出するたびに『すいません。弟が迷惑をかけて』と常に謝り続けている姿を見てきて、生きづらさを感じていた。障害特性を周りが理解し、世の中全体で知っていれば気をつかわなくなるが、知らない人があまりにも多すぎる。いちいち説明するのも大変だし、わかってもらおうと熱量が高いと周りから重たく感じられたりもするため、親御さんも遠慮してしまう。上手く社会と紐付けるのが難しい世の中だ」と続けた。
■「諦める」という言葉の重要性
