■「あだ名で呼んでね」バグった距離感でエスカレート
この問題は、少数の個人が偶然被害に遭った、というものではない。東京藝術大学は、すでに複数のケースを把握している。大学が関係する演奏会等に出演する音楽学部の学生に対して、学外の人物が執拗に連絡先やSNSのアカウントを聞く、長時間話し込む、勝手に写真を撮影するなどだ。
そのほかにも、被害の声が上がっている。現在音楽家として活動するある女性は、音大生時代に友人との演奏会に出演後、『◯◯さんからあなたにも』と封筒を渡されたという。その中身は、過去の自分の演奏会で撮られた写真が複数入っており、恐怖を感じたそう。
また、ある時には、演奏会後に挨拶をした人の一人からSNSの友達申請が届いた。「◯◯ちゃん!」「私のことは△△さんとあだ名で呼んでね」などと度々メッセージが届き、知人のような扱いを受けたという。
この女性は“音大おじさん”の問題行動について、「社交辞令的な対応を、音大おじさん側が勘違いしてしまった部分もあったのではないか」と分析している。
こうした行為について、月岡氏は「音楽を聴きに行くのだったら、連絡先を聞く必要はない。意味がわからない。何か別の目的があるのではないか。」と指摘する。
また、「距離感が変。なめているからこういうことをしてくるのではないか。ベテランの演奏家にはしないだろう。本当に熱心に自分の音楽を聴いてくれて、応援してくれる男性もきっといるとは思うが…。そもそもお客さんには愛想良く対応するだろうなと思う」(月岡氏、以下同)
「注意勧告は届かない」迷惑行為を防ぐ難しさ
