地球上のどこへでも1時間以内!「旅行会社」との業務提携
そんな移動の実現を目指す会社「将来宇宙輸送システム」を訪ねた。社長の畑田康二郎氏は元経済産業省の官僚で、2022年にこの会社を立ち上げた。「ロケットエンジンを使った輸送サービスを実現しようとしている」。
その方法は、高度80km以上を弾道飛行し、空気の薄い宇宙空間を一気に横断し、降下するというもの。飛行機の場合、空気の抵抗でスピードに限界がある。しかし、わずかな空気しかないこの高度なら、その壁が少ない。どこまでも加速できる場所を移動に使うことで、地球上のどこへでも1時間以内に移動できるという発想だ。
2025年10月には、大手旅行会社「日本旅行」と業務提携。2026年3月には日本旅行が5億円の出資を発表し、有人宇宙輸送サービスの世界での「独占的な総販売代理権」も取得した。
日本旅行の宇宙事業推進部・中島修氏は「1992年に毛利衛さんが日本人として初めてスペースシャトルで宇宙に旅立った時、応援隊として支援したところが宇宙との接点の始まり。安全と快適さ、安心を付加して、宇宙への旅を『冒険』から『旅行』とするというのが、まさに私たち旅行会社がやるべきことだ」と意気込む。
旅行というからには、安全性だけでなく、快適性にもこだわりたいという。「例えば『1週間もいるならシャワーぐらい浴びたい』みたいな話もある。きれいな景色はずっとそこに広がっている。宇宙に行くと、この景色が当たり前になる。この当たり前とは違う快適さの提供を考えていきたい」(中島氏)。
宇宙に行ける「スペースツアー2.0」の金額は1億円程度を想定。優先申し込み権の受け付けは、2026年度中に開始予定だ。「宇宙への移動」を旅行会社が世界に売るのも、もう絵空事ではない。
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