東京~NYが宇宙経由で60分 元経産官僚が挑む「宇宙旅行」と民間ロケットの未来

(3/5) 記事の先頭へ戻る

開発現場のリアルと、再使用型ロケット「ASCA」の強み

 2025年12月、開発拠点を取材すると、担当者がエンジンの燃焼試験について報告していた。「推力40%のところまで試験した。推力を上げていくと、熱や設計の問題で燃焼器が壊れたりする可能性がないか。温度、圧力をはかりながら、少しずつ出力を上げて完成形に近づける。自信のほどは、やってみなければわからないというのが正直ではある。ベストを尽くして、早く完成させて世に出すということを目標にやっている」(開発部の加藤壮一郎氏)。

 この様子に畑田氏は「思いのほか順調。今年の夏ぐらいは火がつかないとか、つき過ぎるとか、溶けるとか。結構大変なことがあったが、最近は結構順調で、このままいくと来年(2026年)飛ばせるのではないかと思い、ワクワクしている」と語っていた。

 畑田氏が開発するのが、再使用型ロケット「ASCA(アスカ)」。使い捨てなら、1回の打ち上げに数十億〜百億円以上だが、繰り返し使えれば機体のコストを何回分にも割り算できる。

 ターゲットは、時間を買いたい人たちだ。「大谷翔平選手も長時間移動した後には、落ちた筋力を補う。お金よりも時間を短くしたい。そういう需要はある」(畑田氏)。

宇宙開発は「国」から「民間」へ
この記事の写真をみる(10枚)
このまま画像を見る
続きは広告を見た後にご覧いただけます
クリックして広告を見る