「憲法改正の署名を親に求める塚本幼稚園の活動こそ、よっぽど政治的な活動だと思いますよ」
ここで勝部氏は、過去の学校法人「森友学園」が運営する塚本幼稚園の事案を引き合いに出した。当時、園児に「安倍首相頑張れ」と唱えさせたり、保護者に憲法改正賛成の署名を求めたりした活動が国会でも問題となったが、当時の文科大臣が「所轄行政庁が大阪府であるため、文科省は直接調査せず大阪府の対応を報告させた」という答弁をしていたとして「当時の文科省は管轄違いを理由に直接調査を一切しなかった。今回の辺野古の抗議船と比べて、憲法改正の署名を親に求める塚本幼稚園の活動こそ、よっぽど政治的な活動だと思いますよ」と指摘し、「なぜ今回と対応が違うのか。大臣、この塚本幼稚園の活動は政治活動ですか、違いますか?」と端的な回答を求めた。
これに対し松本大臣は、森友学園の件については「所轄庁(大阪府)において適切な判断がなされた。それぞれの事案によって状況が異なるためコメントは差し控える」と正面からの回答を拒んだ。勝部氏が「質問に端的に答えてください。塚本幼稚園の活動は政治活動ですか、違いますか」と再度詰め寄ると委員長が「速記をちょっと止めて、答弁を整理します」と審議の中断を宣告した。
審議再開後、松本大臣は「総合的、個別的に判断して適切に対応されたものと承知している」と同じ答弁を繰り返すと勝部氏は「所管が違うからと言って逃げる。文科省は学習内容に踏み込むべきではない」と厳しく断じた。
さらに勝部氏は、ある外部団体から、学校現場に対して平和教育の内容を調査しろという圧力がかかっているマスコミ報道を提示。この点について望月局長は「平和に関する学習が萎縮するんじゃないかという報道は承知しているが、具体的にどこで活動が見直されたかは承知していない」と答え、これを受けて勝部氏は「文科省はこうした実態をしっかりと把握し、外からの圧力から学校を守るべきだ」と訴えた。
質疑の終盤、勝部氏は「政治的中立」という言葉が政府によっていかようにも都合よく解釈・運用される危険性を批判した。その例として、自民党が党大会で自衛隊員に制服を着用させたまま国歌を歌わせ、新聞各紙から「自衛隊の政治的中立性が疑われる」と猛批判を浴びた事実を提示。政府与党のこうした姿勢を棚に上げ、見方によって解釈が変わる言葉を振りかざして学校を監視する姿勢を批判した。「学校がこれから第三者委員会を設けてさらに調査を進めるというのに、その結果を待たずにこんなに拙速に(違反認定を)やる必要はなかった」と文科省の政治的意図を指摘した。
最後に勝部氏は、自身の学生時代の教師から教わった「新聞に書いてある記事が全て正しいと思って読むんじゃないよ。論説があってもどこか間違いがあるんじゃないかという目を持って読んだ方がいい」というエピソードを披露。「公正な批判力は極めて重要」とした上で、「おかしいなって思うことがあった時に、なぜこうなっているんだろうか、これを解決するにはどうしたらいいかということを、まさにこれからの主権者である子どもたちにしっかり身につけさせることは極めて重要だ」と訴え、「教育活動を萎縮させることのない対応をこれからも文科省に求めていきたい」と質疑を締めくくった。
(ABEMA NEWS)
