難病患者を襲う物価高…“生きるための支出”がピンチ?当事者「電動車椅子を動かすにも充電に1日かかり、電気代が増える」「介護タクシーは高くて、そんなに使えない」

ABEMA Prime
(2/3) 記事の先頭へ戻る

■難病患者を襲う物価高

 ヘルパーに抱えられ、電動車椅子に座る松元拓也さん(37)。筋肉が徐々に衰えていく難病「脊髄性筋萎縮症」を患っており、自由に体を動かすことができない。現在、動かすことができるのは右の親指と人差し指、そして左の人差し指、いずれも指先だけだ。「この黄色いレバーで前に行って下がって」と語る拓也さんは、指先だけで巧みに電動車椅子を操って移動している。

 現在は訪問看護師の妻である祐香さんと娘の3人で暮らしているが、「全てが値上がりしているので、高いからやめとくかって思うことが増えた」と、買い控えが増えた現状を明かす。障害があるからこそ生活に受ける打撃は大きい。「電動車椅子を動かすにもバッテリーの充電に1日」、人工呼吸器を使っていると「5000円から1万円くらいは電気代が増える」と、具体的な負担の大きさを語る。

 電気やガス料金から食料品、日用品に至るまで、様々なものが高騰する現代において、障害者にとっての物価高はさらに重くのしかかっている。重度障害ゆえの切実な事情はそれだけにとどまらない。

 祐香さんが「もうプラスチックグローブ代は値上がってて…」と苦しさを吐露する。食事やトイレなど、身の回りの生活全般において24時間ヘルパーが付きっきりの拓也さんにとって、使い捨て手袋は絶対に欠かせない。しかし、その原料であるナフサが中東情勢の悪化によって影響を受け、いわゆる「ナフサショック」を引き起こした。その結果、手袋は不足し、価格も大幅に上昇している。

 加えて、ガソリンの高騰も大打撃となっている。拓也さんは「ただでさえ介護タクシーは高くて使いにくいのに、そんなに使えない」といい、祐香さんも「ちょっとそこに行くだけで、交通費2万円かかる」と現状を訴える。元々、通常のタクシーの1.5倍から3倍とも言われる介護タクシーの料金だが、燃料費の高騰によってさらに値上がりしている。病院への通院や移動のために必須である介護タクシー代、そして電気代や手袋代は、障害者が生きていくために必要な、節約できないお金だ。

■「障害者が年金だけで1人暮らしは無理だ」
この記事の写真をみる(30枚)
このまま画像を見る
続きは広告を見た後にご覧いただけます
クリックして広告を見る