■大人が知っておくべき「子どもの重心」と安全な立ち方
そもそも、子どもの体はなぜ揺れに対して不安定なのだろうか。稲富氏によると、それには頭と体の関係、そして重心が大きく影響しているという。
「大人は頭を支える体の筋力があり、質量も重い。子どもは体の筋力が少なく、質量も軽いため、頭を支える安定感が足りない。さらに重心の位置も、大人がお腹や骨盤あたりにあるのに対し、子どもは胸のあたりと高い位置にある。重心が高いとバランスがより不安定になってしまう」(稲富氏)
では、車内で立つ場合、子どもはどこに掴まればいいのか。稲富氏からのアドバイスは以下の通りだ。
「吊り革(△):自分の頭より高い位置のものに掴まると重心が高くなる。手が体から離れると掴む力も弱まる」
「縦の手すり・椅子の取っ手(◯):子どもの目線よりも少し低い位置を持つと安定感が得られる」
「(もし車内の状況が許されるなら)足を肩幅くらいに広げる:人間は前後の揺れよりも横揺れに弱い。足を広げることで安定感がアップする」
子どもの身体的な特徴を正しく理解し、安全な立ち方を身につけること。そして周囲の大人が温かい目で見守ることが、座席論争を解決するヒントになるのかもしれない。
(『わたしとニュース』より)
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