「切るか、切らないか」の強迫観念
出口氏は「大きな問題が“認知のゆがみ”。これが発生してしまうと、しなやかに考えられなくなる。『ゼロか100か』で、2や3、50はない。となると、『やるか、やらないか』どちらかの選択肢しかなくなってしまう。この事件も『切るか、切らないか』だけで『傷つける』という選択肢がなくなる。こういう認知のゆがみが発生すると、非常に事件が前に進んでしまいやすくなる」と説明する。
認知のゆがみの中には、“心のフィルター”と呼ばれるものもあるという。「互いの関係性の中で悪いことがあると、普通は少しずつ話し合う中で、改善していこうとする。ところが、心のフィルターがあると、『一度悪いことがあると、次も絶対こうなるに違いない』と思い込みにしかならない。1回でも相手が裏切ると、『絶対次も裏切る。その前に強い支配をしなきゃいけない』と考える」。
他にも、“すべき思考”というものがあり、「強迫観念みたいなものだ。『やらなければいけない』と徹底的に植え込み、その中でそれを実行させる。認知のゆがみが発生すると、普通ではありえない猟奇的な事件が平気で起きてしまう」と語る。
「これは性癖ではなく事件」
