■4つの竜巻が同時多発的に発生
竜巻は巨大に発達した積乱雲から地面まで伸びる強い上昇気流の渦だ。牧之原市や吉田町のように積乱雲が発達しやすい海沿いの平野部で多く発生する。
今回、入手した動画は10本以上。最初に竜巻とみられる突風が撮影されたのは牧之原市で午後0時47分。雨風が激しくなり、東から、西へ物が飛ばされていく。風の向きを矢印で示すと画像(左向き)のようになる。
次の動画はその4分後、北に1.2キロの場所で撮影された。車の後方を捉えたドライブレコーダーの映像だ。次第に風が強まり、物置が飛んでくる。しばらくすると風向きが変わり、物置も画面手前に押し出されていった。
車に乗っていた男性は「とにかく竜巻っていう意識しかなかったので、とにかく『終わってくれ』っていうだけでしたね」と語る。
この時、矢印の向き(右向き)に風が吹いていることがわかる。
3本目の映像は1分後、さらに北に1キロ。車のフロントガラスがめちゃくちゃになる瞬間をドライブレコーダーが捉えていた。外にいた車の持ち主は東から西に飛ばされたという。風の向きは様々だが、時系列でみると南から北に動く竜巻が発生したと考えられる。
3本目の映像の4分後、牧之原市内で別の竜巻が映像に捉えられた。西から東にゆっくりと進んでいる。その1分後、北に700メートルほどのアパートでも…。竜巻が西から東へ進んでいる。
さらにその300メートルほど南東。最初の突風が撮影されたのと同じ地点で、また竜巻が捉えられていた。南西から北東に動く、もう一つの竜巻が3つのカメラに収められたと考えられる。
一方、同じ午後0時57分に牧之原市の隣の吉田町でも竜巻とみられる突風が撮影された。吉田町片岡の映像。雨風が強くなり、物が飛ばされ、木も大きくしなっている。1分後には同じ地区で別の動画が撮影される。
そして同じころ、北に1.5キロほど離れた場所でさらに別の竜巻とみられる映像が。会社の防犯カメラが雨が強まっていく様子を捉えていた。雨脚がピークをむかえた直後、近くの交差点で車が横転。さらに2分後、500メートルほど離れた住宅で竜巻に巻き込まれる瞬間が撮影されていた。
入手した動画を読み解くと、牧之原市から吉田町にかけて少なくとも4つの竜巻が同時多発的に発生したことがわかった。
「足が天を向いていた」複数回飛ばされた住民
