中川八段の指摘を裏付けるように、終局後の両者のコメントからは、互いの力を認め合い、極限まで神経をすり減らした様子がうかがえた。
藤井王位は「進んでみるとこちらの陣形がバラバラで、急所を突かれるともろい形。想定していた以上にバランスを取るのが大変な将棋になってしまった」と苦労を吐露。終盤についても「詰む詰まないの変化を読む必要があり、ずっと際どいと感じていた」と、薄氷を踏むような勝利だったことを明かした。
一方、敗れた伊藤二冠も「全体を捉えるのが難しい将棋だった」と激闘を回顧。「最初の見立てよりもこちらの攻めが細いと感じていて自信がなかった。相手の連続した攻めの組み合わせを見落としていて、そこで差がついてしまった。もっと読みの精度を上げていかないといけない」と悔しさをにじませた。
最強の挑戦者の存在が、絶対王者をさらに進化させるのか。白熱のシリーズから、ますます目が離せなくなってきた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)




