「働いたら負けの政策では」SNSで不満噴出の“所得連動型給付”は誰を救う?年収270万円上限なら対象は約1割のみ「中間層の恩恵がない」「所得だけで切るのはかなり乱暴」エコノミストが指摘

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■平均年収の半分「270万円」で線引き?数字だけで区切る日本独自の制度設計に違和感

 所得連動型給付制度の仕組みは、年収が一定の基準(下限案として53万円、74万円、106万円の3案)に達したところから給付が始まり、年収に応じて給付額が増加、その後一定額となり、さらに年収が上がると給付が減っていくというものだ。

 最大の争点となっているのが、給付対象から外れる「年収の上限額」だ。国民会議では具体的な上限額は未定とされているが、すでに同様の制度を導入しているアメリカやイギリスなどの海外事例を参考に、有識者の間では「日本の平均年収(約540万円)のおよそ50%」にあたる年収270万円程度が妥当ではないかという意見が出ている。

 上限が270万円に設定された場合、対象となるのは全国民のおよそ1割の低所得者層のみとなり、多くの現役世代である中所得者層は給付の対象外となってしまう。崔氏は、この線引きの乱暴さについて強い懸念を示す。

「当初、いろいろ調べても中間所得者層も元気にする政策が出てくるのかなと思っていた。しかし、この年収が仮に270万円という数字になってくると、明らかに中間所得者層の人たちではなくなってくる。しかも今回、まだ政策の概要がはっきり決まっているわけではないので、何とも言えないところはあるが、所得だけで切るのもかなり乱暴だと思う」(崔氏、以下同)

「やはりアメリカやイギリスなどの事例を見ても、いろいろな家庭のタイプがあり、子どもがいる、介護している、結婚している、結婚していない、単身世代など、属性に応じて金額も変えている。(今回の制度は)金額についても、所得だけで切ろうとしているのかなという点も驚きだ」

東京と地方の格差を無視した一律基準…「世帯属性」に合わせた上限引き上げが必要
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