■東京と地方の格差を無視した一律基準…「世帯属性」に合わせた上限引き上げが必要
さらに、崔氏は「所得の額だけで切るのが乱暴」である理由として、日本の地域ごとの所得や生活コストの格差を挙げる。
「地域によって平均所得は全く違う。日本全国で見たら、確かに400〜500万円台かもしれないけれど、例えば東京都の平均所得は600万円近辺という数字もある。かつ、その270万円での生活が、地方のかなり素朴な地域なのか、東京なのかでも全然違う。物価などもすべて違うので、地域によって手当をどうするかを考えないと、かなり不公平感が残ってしまう」
また、18歳以下の子供がいる場合は人数に応じて加算される項目があるものの、「配偶者が高所得の場合は対象外」という要件も波紋を呼んでいる。高所得の定義が平均年収の540万円を超えた水準とされた場合、共働き世帯への新たな労働の足かせになりかねない。
「配偶者に関しても、最近働きやすいように壁をどう撤廃するかという話があるが、配偶者の所得が540万円でもらえませんという話になると、新しい壁ができるだけで、540万円も高額所得ではない。私たちが一般的に思うような常識と、政策意思決定者の方々の常識がちょっとズレている感じはどうしても否めない」
中間層が「もっと働いて生活を潤わせたい」と思える制度にするために、崔氏は独自の対案として「単身世帯なら300万円台後半」「子どもがいる世帯なら600万円台」など、世帯構成や属性に応じた上限額の引き上げを提言する。
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