■「“情弱”を狙っている。知識があれば回避できる」
アップセルがなくならない理由について、細井氏は「大手の検索プラットフォームに広告が掲載されていたら取り締まることができるが、SNSの場合はほぼ無法地帯。規制が物理的に追いつかない。国の規制が形骸化している部分がある」と指摘する。
プロデューサーの若新雄純氏は、医師ではないビジネス関係者が医療分野に参入するケースにも言及。「金さえ儲かればいいっていう医者を見つけろ、みたいなビジネスマンというか企業家たちが現れて、今度また名前貸してくれる医者見つけたって言って、こぞってそこに集まって」と説明し、「お医者さんとか医療っていうものを使って、めっちゃ稼げるじゃんっていうのに気づいた」と指摘した。
これについて細井氏も同意し、「非ドクターがオーナーのクリニックはさらにエグい。医療倫理を完全に無視してビジネスをやれる分、競争力がある。ドクターがオーナー権を持っているところがまだギリギリセーフ(の倫理観を持つクリニック)だ」と言い切った。
美容医療を受ける側の情報不足についても議論になった。サイバーセキュリティアドバイザーの辻伸弘氏は「受ける側と施術する側の“情報の非対称性”が大きすぎる。何も知らない状態でお医者さんに言われたらそうかと思わざるを得ない」と話す。細井氏は「アップセルをやっているところは、知識のある人を狙っていない。TikTokの広告を見てきた若い子や、テレビCMを見てきた高齢の方など、事前に調査していない人たちを狙っている。知識のある人は比較検討するから、安易に高額な施術料を取れない」との私見を述べた。
では、どうすれば強引な勧誘から逃げられるか。細井氏は「私はクレジットカードを作れない、ブラックリストに載っていると言えば、医療ローンの審査が通らないためリリースせざるを得なくなる。また、パートナーや親が最終的な決定権を持っており、『私には決定権がない』と断言することも有効だ。絶対に無理だと伝えれば、時間をかけても意味がないと判断する」と、力技ともいえる具体的な“マジックワード”を提案していた。
(『ABEMA Prime』より)
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