続く中国・四国ナヴィセトス戦でも、盤外と盤上で強烈なドラマが連発する。劣勢と思われたチームメイトの対局を見つめる藤井竜王・名人が、AIすらもまだ判断を下せていない複雑な局面で「ん!?キタッ!」と声を上げ、反撃の糸口を瞬時に見抜く人間離れした直感と深い読みを披露している。中国・四国の藤本渚七段(21)ら新世代の強烈な突き上げを受けながらも、チーム全体でしのぎを削り、激闘を生き抜いてきた。
予選2位決定戦となったサウスゴッツ大阪戦は、負ければチーム解散という極限の重圧の中で行われた。ここで大阪の山下数毅四段(18)という現役最年少棋士との初手合いを迎えた藤井竜王・名人は、新ルール「先手番入札制度」で持ち時間を大きく削ってでも強気に先手番を奪取した。盤上では完璧な包囲網を築き上げ、109手で貫禄勝ちを収めている。チーム一丸となって死闘をくぐり抜けた羽生監督は、「本当に大変な対局が続きましたが、なんとか前に進むことができて、ホッとしている」と胸をなでおろし、次なる大舞台を見据えて力強く意気込みを語った。
そして迎える8月22日の準決勝。立ちはだかるのは、怒涛の勢いで予選を駆け抜け、悲願の初本戦進出を決めた九州サザンフェニックスの深浦康市九段(54)率いる南軍である。永瀬拓矢九段(33)、佐々木大地七段(31)、西田拓也六段(34)、古賀悠聖六段(25)と、先手番入札の絶妙な駆け引きと強固なチームワークを武器に底知れぬポテンシャルを秘めた強敵だ。最強の矛と盾がぶつかり合うこの大一番で、数々の激闘とドラマを生み出してきた北関東のドリームチームはどのような戦いを見せるのか。真夏の夜を焦がす熱戦の幕が、まもなく切って落とされる。
◆JEMTCスペシャルABEMA地域トーナメント2026 超早指しの『ABEMAトーナメント』と『地域対抗戦』が融合した新シリーズ。全国を6つの地域ブロックに分け、全8チームによって競う団体戦。各チームは監督1名とドラフト会議で指名された棋士4名の計5名で構成される。予選は4チームずつ2リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出。試合は5本先取の9本勝負で、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。今大会より「先手番入札制度」を採用。対局開始前に持ち時間を「競り」にかけ、提示した時間がそのまま対局時の持ち時間からマイナスされる。
(ABEMA/将棋チャンネルより)




