試合に出たがる内川幸太郎(連盟)には、その勢いを生かせる出番を。緊張しやすい永井孝典(最高位戦)には、少しでも普段通り打てる登板順を。勝又健志(連盟)には「一切気を使わなくていい(笑)」。選手兼監督1年目だった二階堂亜樹(連盟)は、3人を同じように扱うのではなく、それぞれの性格や状態に合わせて環境を整え、EX風林火山を優勝へ導いた。永井を長くチームで戦える選手に育てることも、昨期から見据えていたテーマの一つ。「選手の話をちゃんと聞いて、当たり前の行動を取ってきた」と語る亜樹が、まだ誰も成し遂げていない連覇へ向け、監督2年目の構想を明かした。
―選手兼監督として初めて戦った昨期は、どんなシーズンだったか。
自分の中で監督業というもののイメージが固まりきらないうちにスタートしてしまいました。それでも新しく2人が入ってきて、勝又さんが永井君の成長を手助けしていくという目論みもあったので、しっかり永井君を成長させながら、みんなで乗り越えたという感じですね。
―選手の起用順など、監督として気を使う部分も多かったか。
内川さんはすごく試合に出たがるし、やる気も十分でした。内川さんが契約満了になってうちに入って、内川さんのファンの方に「うちのチームのユニフォームを着ている姿を早く見てほしい」という気持ちがすごく強かったです。いち早く喜んでもらいたかったですね。その期待に応えるのは内川さん本人ですが、実際にその期待に応えてくれました。
永井君は緊張しやすいところがあります。座って1、2局はふわふわしてしまうところがあるので、そこは仕方ないとして、自分にできる配慮は全部しましたし、そうするのが当たり前だと思っています。大事な親番をしっかり打てるように起家で始まる試合は避けるようにしたり、第1試合に打つ方が第2試合より気持ちが楽なのであれば、第1試合にしたり。選手の話をちゃんと聞いて、当たり前のことをやってきたという感じです。
勝又さんは一切気を使わなくていいので、すごくいいです(笑)。永井君の調子が悪い時には、私や勝又さんが結果を出せばいいと思っていました。内川さんも調子が良かったので、本人なりに気持ちよく打てるペースをよく話し合いながら作れたと思います。みんなが気持ちよくシーズンを過ごせたことが良かったですね。
―以前の同世代中心のチームから、永井さんという後輩が加わったことで役割も変わったか。
永井君はいろいろなことが初めての状態でした。うちはこれからも永井君と戦っていくことを考えているので、育てなければいけない。麻雀だけではなく、麻雀プロとして、Mリーガーとしてですね。
それぞれ得意分野が違いますから、麻雀に関しては勝又先生がしっかり教える。内川さんはプロとして、Mリーガーとしての活動についてサポートしていました。私はただ遊んでいただけです(笑)。何でも言える関係性を作るということを大事にしていましたね。
―最近はMリーガーが試合以外の部分でも注目されることが増えている。どう感じているか。
そういう時代になったんだなと、シンプルに思います。私がプロになった時は最年少プロということで、いろいろなメディアに取り上げてもらいました。そこから「麻雀にもプロというものがいるんだよ」ということを普及するところから始まって、今のMリーガーは試合以外の部分も注目される人たちが集まっていると思っています。改めてMリーグはすごいなと思いますね。
―自身の配信でも、業界について率直に発信することがある。
言った方がいいと思うことは言います。内部にいる人間として「私はこう思うよ」ということをファンの方に伝える。全員が同じ考えではないけれど、「こういう考えもあるよ」ということは発信しています。誰にも忖度していません。
もちろん悪いことばかりを発信するわけにはいかないので、言葉を変えながら伝えることもあります。業界のイメージを悪くしてしまうようなことや、タブーになることまで言うのは良くないと思っています。ある程度は言いますけどね(笑)。
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