昨期、EX風林火山は2度目の優勝を果たした。その一方で、勝又健志(連盟)自身はレギュラーシーズンで苦しい戦いが続き、これまでの準備や研究方法を見つめ直す一年にもなった。2卓開催となったことで試合を振り返る時間の使い方にも変化が生まれ、「過去にやってきた勉強の方法ではうまくいかなかったかもしれない」と分析する。それでも最後はファイナルシリーズで勝ち切り、目標だったチーム優勝を達成。連覇へ向けたオフも大量に打ち込み、「今、指のタコがすごいことになっています」と変わらぬ探究心をのぞかせた。
―昨期はレギュラーシーズンで苦しい戦いが続いた一方、最後はファイナルで勝ち切った。どんなシーズンだったか。
優勝できて目標を達成できたので、最高のシーズンでした。自分の結果が出ていない時もチームが調子良かったので、すごくいい気分でした。レギュラーシーズンで負けた原因は実力不足ですが、2卓開催になって、他のチームの研究が進まなかったというのもあります。過去にやってきた勉強の方法では、うまくいかなかったのかもしれません。
木曜日に試合をやって、金曜日にも試合があって、木曜日の試合を見返さないまま次へ行ってしまうこともありました。逆に強引に全部見ようとして、生活のバランスが乱れたこともありました。昨期経験したことで、いいリズムをつかめたと思います。今期へ向けては、そういった時間の使い方を考えていければと思っています。
―セミファイナル、ファイナルでは調子を上げた。1卓開催に戻ったことも影響したと感じるか。
どこで勝ったか、どこで負けたかというのは、たまたまの部分が大きいかもしれません。ただ、セミファイナルとファイナルは1卓開催なので、自分の得意なリズムになってきたのかなとは思っています。
―Mトーナメントではファイナルステージまで進んだ。条件戦への対応を得意としている部分はあるか。
条件戦になると、それぞれが自分の打ちたい麻雀や、得意な麻雀ではないものをしなければいけないこともあります。例えば黒沢咲さん(TEAM雷電)がいたとして、開幕戦だったら門前で進めるところを、条件戦なら鳴くということもあると思います。そういう部分は、僕はいろいろなパターンを経験してきて、できるようになっていると思います。裏を返せば、伸び伸び打つところが弱いということになるので、その点は課題ですね。
―昨期は永井孝典さんとの師弟関係も注目された。指導する側として難しさはあったか。
難しかったですね。結果を出している人にいろいろ言うのは申し訳ない気もしますし、一方で、知識として持っておかなければいけないところを持っていない部分もそれなりにあったので、そこは教えました。
受験で例えるなら、しっかり数学力を上げたいなら「なぜこの公式があるのか」というところから考えなければいけない。でも、テストで点を取ることだけを考えれば、まず公式を覚えてしまえばいいという考え方もあります。「どちらの勉強をしていこうか」というのを相談しながらやってきました。
彼自身も、すぐに結果につながらなくても基礎雀力が強くなればいいという考えだったので、そういう方向でやっていました。実績がある人なら多少負けても崩れませんが、彼にはまだ実績がなかった。オーディションを勝ち抜いてきましたが、麻雀プロとしての実績は他の選手と比べれば少なかったです。
結果が出ないことで、彼の良さが消えていってしまわないかというところも考えていたので、そこは難しかったですね。昨期は勝ってくれたので、逆に厳しくやれたという意味では良かったと思います。
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