出動件数は年間約250件。年間約2億円を自己負担し、ヘリ運用を続ける民間病院がある。「子どもがやけどを負った」「高齢者が意識障害を起こした」——絶え間なく舞い込む要請に、フライトドクターたちは日々向き合い続けている。
2025年4月、長崎県の離島・対馬から福岡和白病院へ向かっていた医療用ヘリコプターが消息を絶ち、患者や医師ら3人が命を落とす事故が起きた。患者の遺族は「ヘリが無ければ対馬は死人ばかりになる」と語り、親族を失ってもなお、離島・へき地医療にヘリは欠かせないと訴える。
過疎化が進み、地域医療格差が広がる日本。その溝を埋める一翼を担う民間病院の覚悟に、私たちはどこまで頼り続けることができるのか。救急救命の最前線から、離島・へき地医療の未来を見つめる。
ヘリ死亡事故がもたらした衝撃と離島医療の現実
