たばこの吸い殻めぐる“白い灰”や“火種”が争点に
阪口氏によると、「たばこの吸い殻に関してはいろいろな捜査がなされ、検察側は科学的な立証をしようとしていた。たばこの吸い殻は2本見つかっているが、1本はもう吸い終わっているぐらいの短さ、もう1本が吸い途中の長さで、端がギザギザしていて不均一だった。それを吸ってから5秒以内に急速に温度が下がり、消火された時のたばこの特徴だとした」。
ここから“検察側の見立て”は「社長が来た時に撃ち、吸っていた物を捨て、その時に消えた吸い殻だろう。(路面は前日の雨で濡れていた)撃った後なので、自分の証拠が残ることも考えられないような心理的状況でもおかしくなく、用意周到に計画された犯罪でも、自分の痕跡を残す可能性はある」といったものだろうと推測する。
しかし、「弁護側が崩していった。『事件当日、消したときに出る白い灰があったか』『火種は当日の捜査で出てきたか』を詰めると、捜査員の『火種は当日の現場から検出できていない』という証言があった」という。
「ということは、その場で吸っていない可能性も残る。外から誰かが持ち込んだ可能性もある。しかも被告人はヘビースモーカーで、吸い殻をすぐに捨てるクセがあり、踏んで消さないタイプだったらしい。なので、きれいな状態の吸い殻を近くの人が簡単に入手できる。被告人に罪を着せるため、実行犯が現場に置くことができる状況だった。その可能性を検察はつぶしきれなかった」
そのため「これが許されるなら、喫煙者は誰でも犯人に仕立て上げられてしまう。なので今回のたばこは決定的な証拠にはならない判断になった」と解説した。
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