その後も永瀬拓矢九段(34)、増田康宏八段(28)、斎藤慎太郎八段(33)らがタイトル獲得まであと一歩まで迫ったものの、その壁は高く厚かった。しかし、その若手2強の構図に待ったをかけたのが、百戦錬磨の39歳・広瀬九段だった。広瀬九段は今期の王座戦挑戦者決定トーナメントで藤井竜王・名人を破るなど激戦を勝ち抜き挑戦権を獲得。五番勝負ではフルセットとなる死闘の末に伊藤王座を押し切り、自身初となる王座を手にした。30代後半のトップ棋士が、絶頂期を迎える20代前半のタイトルホルダーたちを打ち破って頂点に返り咲いた意味は極めて大きい。
藤井竜王・名人の一強独占から伊藤叡王の台頭、そして広瀬新王座という実力者の復権――。若手の攻勢とベテランの反撃が激しく交錯し、将棋界のタイトル戦線はこれまでにない重厚さと多様性を見せている。全8タイトルを3人で分け合う群雄割拠の時代へと突入した将棋界で、次は誰が勢力図を塗り替えるのか。秋の甲府で生まれた新たな歴史を皮切りに、今後の名勝負の数々から目が離せない。
(ABEMA/将棋チャンネルより)
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