今季ラストゲームとなる10月4日の中日戦。宮崎敏郎の15号ホームランで先制し、5回にはルーキーの細川成也が2試合連続のホームランを放ち2対1で勝利。ルーキーの浜口遥大が10勝目を上げた。最終戦を白星で飾り、73勝65敗、5分けの貯金8。実に16年ぶりの勝ち越しでシ―ズンを終えた。

 勝利をつかみ「勇者の遺伝子」をスタンド全体で大合唱し、田中浩康と桑原将司が肩を組んで熱唱する姿がバックスクリーンに映し出されると、ファンも選手も笑いに包まれた。2年連続のCSを決めた選手たちには安堵の柔らかい表情が浮かんでいた。スタンドでは「ハマスタで日本シリーズ」などのボードが掲げられ、中でもひと際目立っていたのが「宮崎敏郎 首位打者」の文字だった。「51」のユニホームを着た男性ファンは、「都市対抗野球でJX-ENEOS(横浜代表)を応援しに行ったとき、相手チームに宮崎選手がいて、前の試合で逆転満塁ホームランを打っていたのでチェックしていたんです。将来大物になるんじゃないかと思って見ていました。つなぎのチームバッティングもできるし勝負強さもあり、この成績は本物」と魅力を語る。

 この時点では阪神対中日戦が2試合残っていたため「首位打者確定」の状況だったが、セ・リーグが全行程を終え、打率.323を残した宮崎が正式に首位打者をつかんだ。規定打席に達した打者の中で三振が最も少ない47だったことにも注目したい。「シーズンの途中から攻め方が変わり、スクトライクが来なくなった」と宮崎。特に後半戦はアウトコースのボール球をライトに、インハイのボール球を強引に引っ張りレフトのヒットゾーンに運ぶシーンが見られた。打率2位で.315を残したマギー(巨人)の三振が107、チームメイトのロペスは80、筒香嘉智の115と比べてみても、いかに三振が少ないかがわかる。宮崎はどんなコースでも空振りが少ない強みがある。「バットコントロールがリーグナンバーワンだと証明してくれた」とラミレス監督。宮崎の首位打者とともに技術力を称えている。

 宮崎ばかりが目立つが、打点王となったロペスも来日5年目にして初のタイトルを獲得。打点115を積み上げ、2位の筒香は94打点、2人で200点以上稼いだ。筒香はリーグ最多の93の四球を選び、ロペス、宮崎につないだことが、2人のタイトル獲得の後押しにもなった。「打点はみんなが出塁してくれたおかげ」とロペス。今シーズンはホームランの後にベンチの前でガッツボーズを見せて吠えたり、ほかの選手のヒーローインタビューの間にベンチで踊りながら盛り上げたりと、愛着の大きいチームを鼓舞してきた。

 横浜DeNAは打のタイトルのほかに浜口の新人王にも期待がかかる。最終戦は自己最多の11奪三振、7回4安打1失点の好投。1年目から2ケタ勝利に辿り着き、有終の美を飾った。OBで名捕手の谷繁元信氏は、今シーズンは浜口、パットン、エスコバーの新戦力が大きかったと評価し「浜口の荒れ球は武器にもなる。2年目で球種を増やすのではなく、ストレートをさらに磨いてほしい。それでこそチェンジアップが生きる」と期待を込めてアドバイスを送った。浜口が勝利し、3連勝で終えたレギュラーシーズン。タイトルを背負い、勢いそのままにCSの舞台へ向かう。【山口愛愛】

(C)AbemaTV 

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