プロ野球解説者の川崎憲次郎氏が都内でインタビューに答え、横浜DeNA1年目の左腕・東克樹投手に言及。往年の大投手を引き合いに出して、その資質、体の使い方を称賛した。
「誰かに似ているんだよな……」としばらく考え込んだ川崎氏が、シーズン401奪三振の日本新記録を持つ剛腕・江夏豊氏の名前を挙げた。「独特なタイミングの取り方、胸の張り方が似ている」と二人の共通点を指摘すると「しっかり胸を張れなければ、球は行かない。打者の手元、最後のひと伸びに大きな違いが生まれる」と話し、「胸を張ること」が良い投手になる“必須条件”という考えを示した。
また自身の現役時代を振り返り、体の使い方を確認する目的で「遠投」を取り入れていたことを明かすと「どこか、何かの要素が一つでも欠けたり、緩んだりした時点で、ボールの勢いは失速する。足腰、上半身の捻り、強く遠くに投げるタイミングなど、体全体の使い方を覚えるには遠投が最適な練習法」と、その理由を説明した。
東投手の資質を称賛し、将来性に期待を寄せる一方、自身も肩のケガに泣かされた経験から、「投げ方を見る限り、東投手は頑丈な体を持っている。それでも肘の畳み方があまり上手ではなく、腕が『伸び切っている』ことで、将来的に肩や肘を故障してしまう懸念がある」と分析。プロ生活をスタートさせたばかりの未来ある左腕にエールを送った。
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