プロ野球のオールスターゲームが7月13日、7月14日に行われる。発表されたファン投票の結果、セ・リーグの先発投手には中日・松坂が1位に。最多得票はパ・リーグの外野手でソフトバンク・柳田が約62万票を集めた。現役時代、西武・ヤクルトで活躍し、両リーグで球宴に出場した野球解説者の鈴木健氏は「西武の山川君のホームラン競争を見てみたいですね」と、山賊打線の中心に座る強打者のアーチを楽しみにしているようだ。
以前よりは真剣勝負の雰囲気が漂うようになったオールスターだが、そこはやはり「球宴」。お祭りのようなムードの中、普段とは違うプレーにスタンドのファンも沸く。試合ももちろんだが、プロ野球の打者の圧倒的なパフォーマンスを楽しめるのが、ホームランダービー（競争）だ。自身も189本塁打を記録した鈴木氏は「山川君の打撃練習がすごいんですよ。ホームラン競争って、練習みたいな感じで打つじゃないですか。そういうところを、ぜひ見てほしいんです」と、大きな体から繰り出される豪快なスイングと飛距離に期待した。
相手となるセ・リーグの打者といえば、やはり横浜DeNA筒香だ。「やっぱり筒香選手ですかね。ホームラン競争はメジャーでもファンが満員になって楽しみますから」と、アーチの競演を楽しみにしていた。
鈴木氏のオールスターゲームの思い出といえば、優秀選手になった1998年だ。2安打を放って迎えた9回、「大魔神」こと横浜・佐々木と対戦し、フォークを打ち返し二塁だ。猛打賞を記録した。「実は前日、佐々木さんと谷繁と、共通の知り合いがいたこともあって、食事に行っていたんですよ。佐々木さんに『明日、対戦したら打たせてください』って言ったんです（笑）そうしたら本当に対戦しちゃって。もちろん球種とかは、教えてもらってないですよ」とエピソードを明かした。
オールスターとなればストレート真っ向勝負、という時代だったが、佐々木はなぜか決め球のフォークを連投。鈴木はそれを読んでか初球から「フォークしか狙っていなかった」と、見事にとらえたという。
今や交流戦があり「夢の対決」という感は薄れたが、それでもお祭りだからこそ許される大胆なプレーを、ファンも楽しみにしている。奪三振ショーか、場外弾か、華麗なダイビングキャッチか。夢の舞台はもうすぐだ。
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