滞空時間の長い“ステルスホームラン”がハマスタをどよめかせた。8月21日に行われた横浜DeNA対巨人18回戦で、巨人の阿部慎之助内野手(39)が2回に8号ソロホームランを放った。しかし打った瞬間に球場の誰もがボールの行方を見失ってしまい、阿部自身もホームランとは思わなかったのかベースを回りながら思わず大笑い。巨人にとってはなんとも風変わりな先制弾となった。
 0対0で迎えた2回1死。古巣との初対決で、ここまで巨人打線を完璧に抑えていた横浜DeNAの平良が投じた低めの一球を、阿部のバットがすくい上げた。ボールは右中間の空高くに舞い上がったが、ライトを守るソトは守備位置から動かない。この時点でソトはもちろん、実況もファンも中継のカメラも、そして打った阿部本人さえも薄暮の空に消えたボールを見失っていた。