引退する先輩から託されたボールを“準完投”で渡し返した 横浜DeNA京山、先輩・加賀への恩返し 2019/10/24 20:50 拡大する 引退する先輩投手からボールを託され、1人で投げ抜き、今度は自分が先輩に手渡した。横浜DeNAの2年目京山将弥投手(20)が、9年間の現役生活にピリオドを打つ加賀繁投手(33)の思いに応え、プロ入り後最高の投球を見せた。9月21日の対中日戦で1回1死から登板し、8回2/3を1失点で投げ抜き6勝目を挙げた。今後のチームを担う若手投手が、先輩の投げ様と言葉で、大きな成長を遂げた。 この試合は加賀が引退登板だった。中日の1番平田を加賀が三振に打ち取ると、内外野の全選手がマウンドに集まり、ラストマウンドを終えた男をねぎらっていた。この輪の中に向かい、後のマウンドを託されたのが京山だ。リリーフであれば、本来はコーチからボールを渡されるのが普通だが、コーチからスッとボールを受け取った加賀が、京山に直接渡した。中継で映った口の動きは「頑張れ」。いつもとは違う雰囲気の試合、しかもチームのCS進出を左右する大事なマウンドに立つ後輩に、短くも力強い言葉をかけた。 続きを読む