4日放送のAbemaTV『NewsBAR橋下』に出演した、現役大学生で株式会社AMF代表取締役の椎木里佳氏が、橋下氏と働き方について語り合った。
現在慶應義塾大学4年生の椎木氏。周囲は就職活動真っ只中で、OB・OG訪問をしている学生も多いといい、就活ルールのめまぐるしい変化に混乱していることや、優秀な学生の目が刺激的な労働環境や高待遇を求めて中国やインドなど、海外の企業に向いていることを明かすと、橋下氏は「経済界が就活ルールを撤廃しますと言ったが、結局は政府がルールを作って、振り出しに戻ってしまった。今までの経団連ルールが政府ルールになっただけ。そもそも横並びの一括採用はダメだと思う。大学を卒業して何年目であろうが、いつの時期であろうが、企業が取りたい時に取れる、そういう競争状態にしないと、賃金は上がらない」と指摘。
「雇われる側がどんどん転職できるようになってくると、雇う方は逃げられるリスクが出てくるので、職場環境を良くして、給料を上げないといけなくなる。日本社会は雇用の流動性が低いから、そういう"逃げられる怖さ"を突きつけないと、終身雇用で、奴隷状態になってしまう。ただ、そうすると企業がクビを切ることも認めていかないといけない。"クビは切らんといてください"というと、終身雇用になってしまうから。だめだった人は違う所にいって、新しい人が入ってくるという社会にならないと良くならないと思う」(橋下氏)。
また、椎木氏によると、「副業ができない会社は視野に入れてない」という学生も多いのだという。
「本業とは違うところでデザイナーやライターをしたいと思っている子が多い。お金というよりも、本当はサブがメインでやりたいけど、それだとお金を稼げないので、メインは生活のために、という人もいると思うし、それがいいバランスになって、頑張れている人もいると思う。それなのに"副業禁止"という企業は、"うちがメインで他は二番手"ということで、傲慢さを感じる。私の会社も副業はOKだし、そもそも副業の人と一緒にやっている場合が多い。あるいは"複業"という言い方にすれば、パラレルキャリアというイメージになる」(椎木氏)。
こうした新しい働き方に橋下氏は同意しつつも「例えば複数の企業で正社員として働いた場合、残業代の割増分をどちらが持つかという問題も出てくる。"副業です"と言われて雇った方が払わないといけないことになるかもしれない。今はまだそういうルールが曖昧なので、これから問題になっていくと思う」と指摘していた。