プロ野球で通算306本塁打の強打者だった解説者の広澤克実氏(57)が、プロ野球選手の“目力”と、投手の変化球の回転について、プロレベルならではの現象や工夫があると語った。

 広澤氏は5月18日、AbemaTVの六大学野球中継で解説を務めると、打者が変化球に苦労するシーンに、その回転がポイントにあると指摘した。ストレートに近い球速で、小さく曲がるカットボールは、打者が芯でとらえにくい球種として知られるが、「プロ野球の選手は目がいいから、カットボールをストレートが来たとは思わない」と、よく語られるストレートと思って振ったら詰まる、という説はプロレベルにはあてはまらないと否定。「スライダー回転しているのに、球速が変わらないから詰まる。回転にだまされて、そのままグッといくから」と、むしろ滑るように曲がっていくはずのものが、それほど曲がらないことでミート時に誤差が生じることが、凡打につながるとした。

 また、同時期にプロ野球で活躍したフォークの達人として知られる野茂英雄、佐々木主浩についても言及。フォークも、回転数を少なくすることで空気抵抗を受けたボールがストンと落ちる、というものだが「野茂も佐々木も、フォークボールを無回転で投げちゃうとバッターが振ってくれない。緩く縦回転、バックスピンをかけるとバッターがストレートだと思って打ちに行くから空振りが取れる」と、なるべく変化球と悟られないように回転をかけていたと証言した。

(C)AbemaTV

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