SNSの「バズ」によって、誰しもが著名人になる瞬間が訪れる時代になった。Twitterが趣味の20歳の女子大生、くつざわさんもその一人だ。
「何もしてない、ただの女子大生だった。もともとモノマネをするのが趣味で、友達を笑わせたくて動画を投稿していた」。そう話すくつざわさんが4月に何気なくTweetした48秒間の動画が生活を一変させた。それが「言葉は特に発さず下唇を噛んでクネクネしているだけなのに鼻息で持ち帰りOKオーラを出すことに慣れてしまった1年女子大生の秋」。これが猛烈な勢いで拡散、投稿からわずか3日で5万人以上が新たにくつざわさんのフォロワーになった。
モノマネ
— くつざわ🌻 (@kutsuzawa_desu) April 29, 2019
「言葉は特に発さず、下唇を噛んでクネクネしているだけなのに 鼻息で持ち帰りOKオーラを出すことに慣れてしまった 1年女子大生の秋」 pic.twitter.com/ObgrWVHq2s
「私の得意なプラットフォームがTwitterだった。私の動画はキャプション、文と動画で一つの作品なので、YouTubeやTikTokとかではバズらないと思う。Funnyというよりはinterestingみたいな。無心ですっと見られるような。こってりした内容ではないので。それがTwitterで受けたのかもしれない。実家やバイト先が飲食店で、女子大に通っているので、そこで見る女の子の仕草をメモしていた。そのストックがあった上だった。パソコンができないので、全部携帯で撮って、携帯で編集して、という感じ」。
その後も「彼氏に向けて“冷凍マグロの顔真似”をしていたが気づいてもらえずそのまま生シラスが提供されてしまいモノマネを中断した動画」や「『前髪直してたら動画だった』とバレバレの嘘をつく女」「並んだ列がグリーン車両だったことに気づいた人のおかげで気づいた人」「これ言っときゃお姉さんポジションいけるだろと思い込んでいる24歳代々木住みOL」などの"細かすぎるモノマネ動画"がバズり、現在では企業案件やメディア取材の依頼も殺到、主催する初めてのイベントには、総勢80名近くのファンが駆けつけるまでになった。
しかし、"今、最もバズる女子大生"、"令和最初にバズった女"といわれる日々は、必ずしも良いことばかりではないようだ。
「動画をあげていたのは、フォロワーを増やしたいな、ちょっと知名度を上げたいな、最終的にそれを何かにつなげたいと思っていたから。ただ、予想外の伸び方過ぎて、今までとは感覚が違う。同年代の子に話しかけられることも増えた。街中で声かけられたり。大学なんて行けないくらい。1日に1回は声かけられるという感じ。正直、もうほんとストレスだ。DMで"どこどこいましたよね"ってくるし、常に誰かに見られているような気がする。バズってからは周りの環境も人付き合いも、全然残っているものがないくらい変わっちゃって。バズってすぐの頃はずっと泣いていた」。
さらにアップする動画にも迷いが生じるようになったようだ。「バズってからは"お前、今回は面白くない"とか、ちょっと違うことをやると"おまえはこうじゃないじゃん"と言われるようになった。楽しくて作っていたし、私は私だよと思っているが、フォロワーを持ってしまうとみんなの期待に応えないといけないなと思って、ネタを出すのが怖くなってきている。今は友達に助けてもらいながら、という感じで。いきなりボンと上がったアカウントではあるので、自分では旬があると思っている。それをどれだけ自分の中で持続できるかを考えながらやらないといけないと思っている…。でも、炎上しないように頑張ろうという感じです(笑)」。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)
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