勝った方が幕下優勝という13日目の對馬洋対照ノ富士の一番は、照ノ富士が相手を懐に入れるやや苦しい体勢となったが、最後は右四つ、左上手も取って組み止める万全な形となって寄り切り。幕下十枚目の地位で7戦全勝優勝を果たし、来場所での関取復帰を確実にした。
花道を引き揚げたときの表情は淡々としていたが、胸には万感の思いが去来したに違いない。2年前の平成29年(2017年)春場所は大関として、13勝2敗同士で横綱稀勢の里と優勝決定戦を戦った。翌場所も12勝をマークし、綱取りの可能性もあった。そんな絶頂期に左膝の古傷を悪化させ、場所後に内視鏡手術を受けた。しかし、術後の経過が思わしくなく、その後は2場所連続途中休場で14場所務めた大関からの陥落が決定した。