将棋の棋王戦挑戦者決定二番勝負の第2局が12月27日に行われ、本田奎四段(22)が佐々木大地五段(24)に106手で勝利、挑戦権を獲得した。昨年10月に四段昇段、プロデビューした本田四段は、史上2番目の早さでのタイトル挑戦となった。
あの藤井聡太七段でも成し得なかった、実質的なデビュー年度でのタイトル挑戦だ。屋敷伸之九段(47)が持つ史上最速(1年2カ月11日)にこそ届かなかったが、デビューから1年4カ月でのタイトル挑戦は、史上2番目のスピード記録。来年2月1日から行われる五番勝負では“現役最強”の呼び声高い、渡辺明棋王(王将、棋聖、35)と戦うことになった(記録は挑戦決定日ではなく、番勝負の第1局開催日で計算される)。
圧巻の快進撃だった。予選から強豪棋士を次々と撃破すると、本戦でも1回戦から行方尚史九段、佐藤天彦九段、村山慈明七段、丸山忠久九段、広瀬章人八段に勝利し、勝者組優勝。挑決二番勝負では、第1局を落として棋王戦初黒星を喫したものの、後手番だった第2局では快勝を収め、あっという間に番勝負まで行き着いた。対局後、本田四段は「ここまでやれると思わなかったので、結果残せてうれしいです。(スピード記録は)あまり意識はしていなかったですが、早く挑戦できたのはうれしいです」と語った。
本田四段は、規定により五段に昇段する。
◆本田奎(ほんだ・けい)1997年7月5日、神奈川県川崎市出身。師匠は宮田利男八段。2009年9月に奨励会入りし、2018年10月に四段昇段しプロデビュー。
(AbemaTV/将棋チャンネルより)