「ATPカップ」で優勝するためには、予選(リーグ戦)で3勝、本戦(トーナメント)でも3勝しなければいけない。その6試合を10日間でこなす日程となっているので、決勝に進むような強豪国でもかなりの負担が強いられる。つまり、国としてのタフさが求められる。そこで重要になるのが、「層に厚さ」だ。その点でもっとも秀でているのがフランスだ。
層の厚さを計る基準として挙げられるのがランキングだろう。「トップ100に何人の選手がいるか?」……この物差しで見るとA組では、ジョコビッチを擁するセルビアよりもフランスの方が上にくる。トップ100以内に10人以上の選手を持っているのは、アメリカ、スペインとフランスの3国だけ。今回の「ATPカップ」では、フランスはガエル・モンフィス(10位)、ブノワ・ペール(24位)、ジレ・シモン(55位)とシングルス用に3選手を揃え、その上でニコラス・マユ、ロジェ-バサランというダブルス専用の選手を選んできた。マユ/ロジェ-バサラン組は昨年の楽天ジャパンオープンダブルス優勝ペア。まさに層の厚さを見せつけるようなメンバー構成だ。