将棋の最年少棋士・藤井聡太七段(17)が6月8日、ヒューリック杯棋聖戦五番勝負の第1局で、渡辺明棋聖(棋王、王将、36)に157手で勝利した。史上最年少17歳10カ月20日での挑戦となったが、数々のトップ棋士を倒してきた実力を発揮。堂々たる指し回しで現在最多の三冠保持者との熱戦を制した。対局後の会見では「先勝することができてよかったと思っています」と微笑んだ。
念願のタイトル、新たな記録に向けて大きな一歩を踏み出した。戦型が選択できる先手番から、渡辺棋聖が得意とする矢倉を採用。拮抗した序盤、中盤を経由して、終盤に入っても互角の戦いを続けると、最終盤に見つけたチャンスで一気に優勢に。勝勢になっても渡辺棋聖の粘りにあったものの、ミスなく指し進めて勝利を収めた。
対局後、場所を移して行った会見では、スーツ姿で登場したことについて「第1局まで時間がなくて。和服自体は師匠にいただいたのがあったんですが、勝手がわからないので。第2局以降は着られればと思います」と明かした。
第2局は28日午前9時から、渡辺棋聖の先手で行われる。「第2局まで間があるので、しっかり準備したいです。まだまだ先が長いので、第2局以降もしっかり指せればと思います」と、気持ちを緩める様子は見せなかった。
(ABEMA/将棋チャンネルより)