好物でもあり、貴重な栄養源でもあるバナナであっても、食べる時には注意が必要のようだ。将棋の永瀬拓矢二冠(27)が、対局時によく食べることで知られるバナナについて「皮を剥こうとして爪から出血したことがある」と仰天エピソードを披露した。棋士ともなれば、駒を持つ指や爪は大事なもの。真剣勝負の最中に、思わぬ落とし穴があった。
永瀬二冠は、プロ将棋界初の団体戦「第3回AbemaTVトーナメント」で、藤井聡太七段(17)、増田康宏六段(22)をドラフト指名し、チームを結成。早指しに向いている若さと、数々の棋戦で活躍する強さを兼ね備えた3人ということで、ドラフト直後から優勝候補の筆頭にあげられている。
3人の結束を高めようと行われた企画は、永瀬二冠の好物であるバナナに関するクイズで楽しむというもの。3人は10種類のバナナを、将棋で鍛えた記憶力で覚え、見事に全問正解した。
その記憶力もさることながら、ファンが驚いたのはまさかの流血エピソードだ。皮がしっかりとした品種のバナナを食べようとした永瀬二冠だが、なかなか皮が剥けずに苦戦すると「これ確か、剥こうとして1回爪を。爪から出血したことが…」と漏らした。これに藤井七段、増田六段、番組スタッフもどよめくと「バナナ、固いんですよ、侮ると。対局中とか、力入れすぎると(危ない)」と、過去の痛い思い出を振り返った。将棋に関するストイックな姿勢から、かつては“軍曹”、現在では“中尉”とも呼ばれる永瀬二冠。先日行われたヒューリック杯棋聖戦の挑戦者決定戦では、藤井七段と大熱戦を繰り広げ、ここが勝負どころといった場面でバナナを食べる場面もあった。重要な場面で流血騒ぎにでもなれば一大事。ただ、この日はすんなり皮を剥いて食べていただけに、過去の失敗がしっかり活かされてたのかもしれない。
◆第3回AbemaTVトーナメント
持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行い、1回の対戦は三番勝負。3人1組の12チームが、3チームずつ4つのリーグに分かれて総当たり戦を実施。1対局につき1勝を1ポイント、1敗を-1ポイントとし、トータルポイントの多い上位2チーム、計8チームが決勝トーナメントに進出する。優勝賞金1000万円。
◆出場チーム&リーダー
豊島将之竜王・名人、渡辺明三冠、永瀬拓矢二冠、木村一基王位、佐藤康光九段、三浦弘行九段、久保利明九段、佐藤天彦九段、広瀬章人八段、糸谷哲郎八段、稲葉陽八段、Abemaドリームチーム(羽生善治九段)
(ABEMA/将棋チャンネルより)