プロ野球・阪神タイガースの揚塩健治球団社長がさきほど会見を行い、今シーズン限りで社長を辞任する意向を発表した。会見中には目をつむり、30秒間ほど言葉に詰まる場面も見られた。

 揚塩球団社長は冒頭、「この度はコロナの罹患により10名の選手の入れ替えをして戦わざるを得なくなり、ファンの皆様には大変ご心配、ご迷惑をおかけしましたことをまずお詫び申し上げます」と話すと深く一礼。

 続いて「NPB、対戦相手チーム、保健所はじめ関係機関の皆様方にも大変ご迷惑をおかけしましたことを改めてお詫び申し上げます」と述べて、再び一礼。

 その後、「3月に続いて今回、二度にわたって球界全体にご迷惑をかけた事実は否めません。着任以来、色々なご迷惑を招いた球団内の最終的な責任者は私。私の一存ではございますが、今シーズンの終了をもって社長を辞することをオーナーに申し入れ、承諾をいただきました」と話したところで目をつむって言葉に詰まり、およそ30秒の沈黙を経て「1日も早い混乱の収拾を願い、本日、このような発表をさせていただくことにいたしました。チームは戦っている最中ではございますが、私なりのけじめのつけ方として、ご理解いただければと思います。申し訳ございませんでした」と話し、マスクを外して深々と一礼した。

 今回の決断に至った理由について「コロナウイルス感染拡大という事実がかなりのウエイトを占めるのか」との質問が飛ぶと、揚塩球団社長は「コロナに感染したことだけをもって、辞任するわけではございません。コロナは感染予防していても感染するリスクがあります。先ほど申しましたように、着任以来、色々な、一つひとつの事案については申し上げませんが、そうした混乱を招いたこと。球団内の最終責任者は私。そういったことを踏まえ、私の一存ではあるが、シーズン終了をもって退任することとさせていただきました」と答えた。

 また今回の発表がシーズン途中のタイミングになったことについては「早い混乱の収拾を願って。選手たちも入院、療養ホテルから、幸いにも重症化には至らず、健康体で戻りトレーニングを始めました。このタイミングで発表させていただき、選手たちの1日も早い実戦の復帰についてもご理解を賜りたい」と応じた。

 矢野監督には「フィールド内のことについては矢野監督の範疇。ただフィールド外についてはフロントのトップである私の責任。監督に責任はない」と伝え、矢野監督は揚塩球団社長に対して「勝って恩返しをする」と応じたという。(ABEMA NEWS)

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