毎週日曜日は“将棋の日”THE RAMPAGE from EXILE TRIBE岩谷翔吾の少年時代「ダンスの振り付けも将棋みたいに頭で組み立てる」
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 人気ダンス&ボーカルグループ「THE RAMPAGE from EXILE TRIBE」のメンバーに、ちょっと意外な趣味の持ち主がいる。パフォーマー岩谷翔吾が少年時代から楽しんでいるのが将棋だ。スマホアプリ「将棋ウォーズ」では三段の腕前で、日本将棋連盟公認の免状も持っている。番組企画で対局した“現役最強”棋士・渡辺明名人(棋王、王将)からは「将棋番組のアシスタントならすぐにできる」と太鼓判まで押された実力者だ。日々、女性ファンをダンスで虜にしている岩谷からすれば、かなり渋めの趣味に思われるが、本人は「僕は振り付けを頭で考えて作る。将棋のなごりがあるんです」と、今の活動に活きると感謝している。毎週日曜日は将棋番組を見て、指すのが日課だったという少年時代とともに、現在の将棋ライフについてインタビューした。

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 岩谷の将棋好きが一気に広まったのは、ABEMAのバラエティ番組で企画を行ったことがきっかけだ。現在の将棋界は18歳の天才棋士、藤井聡太王位・棋聖で注目を集め続けるが、その中で現在、頂点に立っている渡辺名人と二枚落ち(飛車・角落ち)のハンデ戦ながら勝利。少しかじったというレベルではないことが証明され、将棋ファンからも高く評価された。

 将棋を始めたのは「小学1年生か、2年生のころ」。父親の影響で指し始めると、囲碁将棋クラブにも入った。「頭の回転がいい」という父親にはなかなか勝てなかったが、悔しさから本を読んで戦法を学び始めると、少しずつ勝負になりだした。

 岩谷少年の日曜日は、まさに「将棋の日」だった。午前中から放送されるNHK・Eテレの将棋番組を見て学び、その後に父と1局目。「1時間ぐらいかけて指していました」と、かなり本格的に戦っていた。しばらく休憩した後、夕食前にまた1局。「時間制限はなかったので、無限に考えていました」と、幼いころから頭の中でイメージを作り上げることを繰り返していた。

 小学5年生のころ、EXILEのライブを見たことをきっかけにダンスを始め、後にプロデビューを果たすが、今でも将棋は相棒だ。「いいリフレッシュになるんです。指している時間は無になれる。今でも切羽詰まった時こそ、将棋を指して自分自身に向き合う時間を作っています」と、座禅にも似たような心境になるようだ。また、気持ちをリセットすることで、新たなアイディアも沸くという。「指している時に、この振り付けいいな、とか浮かぶこともあるんです。それぐらいゼロに戻れるのが将棋なんだと思います」と、始めて15年以上になる趣味が、岩谷の助けになっている。

 指すだけでなく、見ることでも楽しんでいる。たとえばYouTube。「精力的に動画を公開されている方も増えているじゃないですか。そういうのを見ているから、関連動画がほぼ将棋で埋め尽くされています」と、にっこり。「羽生善治さんの過去の対局も見ましたし、俳優の神木隆之介さんも将棋動画を上げていますよね」。神木が主演の映画「3月のライオン」も鑑賞済みだ。そんなファンが渡辺名人と対局するのだから、緊張するのも無理はない。「渡辺名人からしたら、僕なんか得体のしれないタレントだと思うのですが、よく番組に来てくださったなと。とても光栄でした!」と、あの日の興奮を思い出した。

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 パフォーマーとしての考え方も、実に“将棋的”だ。「パフォーマーには、直感型の人が多くて、振り付けも踊りながら感覚で作る人が多いんです。でも僕は全然タイプが違う。1つずつ頭の中で計算をします。将棋の囲いが、ここにこの駒を置いたらこうなる、みたいなものと同じで、右手を上げたら次はこっちの方が物理的にいいとか、頭の中で考えてから体に落とし込みます」。それは棋士が脳内の盤で何度もシミュレーションをしてから、実際に指し手を選ぶのと似ている。

 脳内で具体的なイメージを描けることは、スポーツ選手などでもパフォーマンスに直結する大きな武器だ。「僕は振りを作るのが人より早いんです。みんなに驚かれるんですけどね。それはずっと頭の中で考えているから。体を動かさなくても、移動中の車の中とかで外を見ながら考えられます。『ドン、カッ、カッは右、左、右かな。右、左、上は無理だな』みたいに。パズルのようにつなぎ合わせておいて、実際に体を動かして微調整するんです」と、体が疲れないイメージトレーニングを重ねることで、ダンスの引き出しもどんどん増える。

 将来も期待される若手パフォーマーだが、自分より年下の天才棋士、そしてレジェンドにはやはり興味津々だ。「藤井聡太さんにはお会いしてみたいですよね。もう、すごいのひとこと。どういう頭の回転をしているのか、本当に脳の中を見てみたいぐらいですし、今も進化し続けていて尊敬します」と目が輝いた。また国民栄誉賞も受賞した羽生九段については「僕が小学生で将棋を始めたころからの超スーパースター。プロの方でも羽生さんを崇拝されている方がたくさんいる。あのカリスマ性は本当にすごい」と、長らく頂点に立つ者のオーラも感じてみたいという。

 広いステージを16人のメンバーで協力し、ダイナミックなパフォーマンスを見せるTHE RAMPAGE from EXILE TRIBE。一方で静寂の中、駒音だけが響く将棋は、1対1の勝負ながら盤上に無限の可能性が広がっている。「その静寂がめちゃめちゃ熱い。男として戦われている姿には、すごく胸が熱くなります」。孤高の戦いに感動し、その思いを自分のダンスにも変換して、岩谷はまたステージへと向かう。

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