近年、将棋の対局番組に大きな変化がもたらされた。AIによる形勢判断だ。ニコニコ生放送がAIによる「評価値」で形勢を明示したことに始まり、後にABEMAが独自の「SHOGI AI」を用いて、勝率(パーセント)式を採用。囲碁・将棋チャンネルでも同じく勝率表示が採用されると、テレビ放送としては実に50年近い歴史を誇る「NHK杯テレビ将棋トーナメント」でも、第71回大会から勝率が出るようになった。長く、局面については解説棋士と聞き手が大盤を使って伝えてきた中、急速に進化したAIを用いた対局番組は、どんな方向に進むのか。新規にAIを取り入れたNHK・Eテレ担当者、業界にAIの勝率表示を持ち込んだABEMAのSHOGI AI担当者に話を聞いた。