先場所は西前頭ニ枚目で2大関を撃破して10勝。おっつけが評価され初の三賞となる技能賞を獲得した若隆景だったが番付運悪く、新三役昇進は果たせずに今場所はわずか半枚上がっただけの東前頭筆頭に留め置かれた。
 それでも先場所の活躍がフロックではないことを証明してみせた。ニ日目は右からの強烈なおっつけで大関正代を押し込むと、そのまま休まずに右を深く差して寄り切り。翌三日目の朝乃山戦は右四つに組み止められたものの左上手を引いて頭をつけ、最後まで大関に左上手を与えず下からの攻めが奏功し、先場所に続いて2人の大関を破った。