超一流棋士の“事前研究”も、好投手の前には不発に終わった…?将棋の渡辺明名人(棋王、王将、37)が後輩棋士2人と、バッティングセンターでの野球対決に挑戦。この日に合わせて、自主練習で打ち込んできたものの、ヤクルトスワローズのエース小川泰弘投手の2段モーションにタイミングが合わず、苦笑いすることとなった。
渡辺名人は、プロ将棋界唯一の団体戦「第4回ABEMAトーナメント」に、チーム渡辺のリーダーとして参戦。弟弟子の近藤誠也七段(24)、弟のようにかわいがる戸辺誠七段(34)と優勝を目指すべく、よりチームワークを高めるための動画収録に臨んだ。
野球観戦が趣味で大のヤクルトファンである渡辺名人、子どものころには野球で遊んだ近藤七段、横浜DeNAベイスターズの始球式で登板したことがある戸辺七段という3人組であることから、バッティングセンターで打撃と投球を競う野球対決が行われた。投球には自信がない渡辺名人だが、打撃にはまだチャンスがあると見てか、将棋とは関係ない企画ながらも「この1週間ぐらいで400球ぐらい打ってきた」と、特訓してきたと明かした。
実際のプロ野球投手が投げる様子がモニターで映るタイプのバッティングセンターだったが、選択されたのはヤクルトのエース小川。その独特な2段モーションで相手打者のタイミングを外すことでも知られている。先に打った近藤七段、戸辺七段は徐々にタイミングをつかみ鋭い打球を飛ばしていたが、練習を積んできた渡辺名人は四苦八苦。別のバッティングセンターで練習したことが逆効果となったか、なかなか最後までタイミングがつかめなかった。
ボックスを出てきた渡辺名人は「もうちょっとやれると思ったんです。(小川は)タイミング取りづらいんだよ、2段モーションで」とボヤキ節。それでも、鋭い打球が飛んだ時には「見ました!?みなさん!」とはしゃぎ、満喫している様子だった。
◆第4回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名漏れした棋士がトーナメントを実施、上位3人が15チーム目を結成した。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選、本戦トーナメント通じて、5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)