優勝経験もある前頭十枚目の玉鷲が今場所は元気だ。初日は志摩ノ海との押し相撲同士の一番となったが、まさに圧力勝ちで一方的に押し出したのを皮切りに幕内では自身初の4連勝スタート。ここ3場所は負け越しが続いていたが今場所は完全に元気を取り戻した。
2004年初場所の初土俵以来、1日の休場もなく連続出場を続ける“平成~令和の鉄人”である。モンゴル出身としては珍しく突き押し一本を磨いてきたのは、場所前の6月に亡くなった入門時の師匠である先代片男波親方(元関脇玉ノ富士)から「まわしは取るな」と徹底して言われ続けていたからだ。「そのおかげで今も相撲が取れている」と今年の11月で37歳になる幕内最年長力士は感謝する。