世代交代が進んでいない
21-22シーズンも残りわずかとなっており、各選手の今季の評価はほぼ固まっている。評価を上げた選手もいれば、下げた選手もおり、2022年の冬に開催が予定されているワールドカップ・カタール大会に影響することになるだろう。
その中で少し心配なのはベルギー代表だ。ケビン・デ・ブライネ、ティボー・クルトワ擁する強豪国でW杯ロシア大会では3位、EUROでは2016年大会、2018年大会共にベスト8に残っている。今回のカタール大会も期待されているが、現状では4強入りすら難しい可能性がある。
それはロメル・ルカク、エデン・アザールの不調である。ルカクは昨季、インテルで24ゴール11アシストの大暴れを見せ、今季CL王者のチェルシーに引き抜かれた。しかし、トーマス・トゥヘルと絶望的に合わず、今季はシーズン終盤でまだ7ゴールと大苦戦している。ルカク本人も移籍を希望しており、今季は最悪の年となった。移籍するのか残留するのかまだ分からないが、残留となればカタールで活躍を期待するのは難しい。
アザールは完全にピークを過ぎてしまった。キャリアの最高潮でチェルシーからレアルに移籍したはいいものの、怪我で満足にプレイできず。今季でスペイン3季目だが、リーグ戦ではまだ通算4ゴールしか挙げられていない。ベルギー代表ではまだ不動のエースだが、ロベルト・マルティネス監督が彼をどう扱うのか注目である。
それでも、まだ期待感を持てるとすればデ・ブライネの状態の良さだろう。今季は怪我の影響で出遅れたが、試合をこなすことに調子を上げており、今では誰にも止められないチャンスメイカーになっている。アシストをするだけでなく自身でゴールを奪うことも可能で、ルカクの復活があればベルギーはまだまだやれる。
デ・ブライネ以外の3トップの状態が悪いベルギー代表。若手を多く召集するなど世代交代は図っているようだが、まだまだ時間がかかることが予想されており、カタールでは苦戦を強いられることになるのだろうか。